賭博黙示録カイジのスピンオフ作品第二弾『1日外出録ハンチョウ』の第1巻を読んでみましたのでご紹介していきます。
ここへ来てまさかの大槻班長が主人公のスピンオフ作品を登場と中々にとがった展開に興味が止まりません。
”ハンチョウ”って誰?
作品のタイトルにも使われている”ハンチョウ”とは福本伸行によるカイジシリーズ第二弾『賭博破戒録カイジ』に登場する 大槻班長の事を指します。
大槻班長とは帝愛グループに負債を抱えた債務者を強制労働させる地下施設”地下王国”に、主人公カイジが収容されてしまった際に所属していたE班の班長の事、作中では地下王国脱出を考えるカイジを様々な手で誘惑・搾取し更に転落させようとする中ボス的存在として登場します。
これはただ大槻が1日外出をただ楽しむだけの作品
[displaynone][caption id="attachment_121" align="aligncenter" width="350"] 画像出典:WEBヤンマガ[/caption][/displaynone]第1話に登場する1ページを丸々使ったこの絵がこの作品のすべてを語っています。
大槻が収容されている地下王国ではおよそ半年分の労働報酬を支払うことで『1日外出券』を購入する事が許されています。
他の収容者から様々な方法で搾取した貯金を使い大槻は頻繁に地上へ外出し、1日の余暇を楽しむ(主に飲食)それだけのマンガなのです。
絶妙に再現された福本テイストが良い
[displaynone][caption id="attachment_122" align="aligncenter" width="600"] 画像出典:WEBヤンマガ[/caption][/displaynone]原作に 萩原天晴、作画に上原求に新井和也と一見聞き覚えのない作者たちですが、萩原天晴さんに限ってはもう一つのスピンオフ『中間管理録トネガワ』や『さぼリーマン 飴谷甘太朗』なども手がけています。作画の方々は福本伸行さんのアシスタントでしょうか?
いずれにしても内容+作画ともにかなり高い水準で福本テイストを再現していて、あの雰囲気が大好きな原作ファンは必読の仕上がりとなっています。
内容も先に書いたようにただ1日外出を楽しむ大槻をほぼ1話完結で追うだけとどこから読んでも楽しめるシンプルに面白い作品となっています。
やや原作ファン以外には取っ付きにくいきらいはありますが、簡単なカイジシリーズに対する予備知識があれば十分に楽しめる内容となっていて、原作のカイジシリーズの副読本として是非読んでいただきたい作品です。