2017年夏季アニメとしても好調の竹内友(たけうち とも)さんによる月刊少年マガジン連載中の『ボールルームへようこそ』をご紹介していきたいと思います。
少年誌でありながら社交ダンスを題材とした珍しい本作品を女性とは思えないほどの力強く躍動感あふれる筆致で描いてくれています。
青春にありがちなモヤモヤが満載
進路に悩む中学三年生の主人公 「富士田 多々良(ふじた たたら)」が小笠原ダンススタジオの前で同級生の不良に絡まれているところを偶然に現役プロダンサーにして王者の「仙石 要(せんごく かなめ)」に助けられると共に勘違いで社交ダンスへと半ば強引に勧誘される事から物語は始まります。
そのダンススタジオで社交ダンスの魅力を知り魅せられた主人公 多々良が努力とともにのし上がってゆく少年誌的なサクセスストーリーが本作『ボールルームへようこそ』です。
進路への悩みに始まり、異性への関心や妙な緊張と憧れ、夢を持つ事・者への憧れや努力する姿を女性ならではの細やかな観察眼で描かれ、まさに学生である十代の内にこそ読むべき作品ではないでしょうか。
女性の美しさと可愛さがあふれている
美しさも競技に含まれる社交ダンスが題材であるだけあって、登場する女性はとびきり美しく描かれています。
画像のヒロインである花岡 雫(はなおか しずく)も主人公と同級生の中学三年生ですが、ダンスで鍛えられた美しい肢体と可愛さのある大きな瞳がなんとも魅力的です。
努力は美しい
主人公の「多々良」は最近のスポーツマンガにありがちな自分の才能に気づかずにいるが自分で目指した夢への努力と集中力、そしてやる気に満ちたいわゆる”努力する天才”です。
プロのダンサーを目指すための基礎練習を夜通し続けて足の皮がズル剥けになってしまってもやめなかったり、
理屈で説明されるよりも自分より上手い選手の演技をその集中力で観察する方が上達が早かったりと典型的な頑張るスポーツマンガの主人公です。
しかし素質はあれどまだまだ経験も知識も浅いビギナー、必死に努力してステップアップする場面が多分に用意されていて努力の大切さを教えてくれます。
躍動感あふれる作画がまた美しい
その圧倒的画力で表現されるダンスシーンはまさに必見。
流れる様な構図、コマ送り、ページを溢れ出しそうな躍動感どれを取っても絶品の仕上がりとなっています。
画一された力強い筆致と女性ならではの細やかな描き込みと大胆な構図が相まって力強い美しく社交ダンスの世界を見事に描いていて、社交ダンスに興味がなくてもその世界に引き込まれてしまいます。
そして人体の動きが多分に登場する本作品は漫画家を目指す方たちにも十分すぎるお手本になるのではないでしょうか。
アニメでも高いクオリティで制作されているのも納得の本作品。
一巻では主人公が初めて大会の舞台へと立とうとするところで終わっていて、主人公 多々良のこれからの上達と努力のサクセスストーリーに要注目な作品となっています。
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