2016年11月28日に文藝春秋より『日々我人間』が発売されてから約2ヶ月、2017年1月25日に今度はKADOKAWAより『伊豆漫玉日記』が発売されました。
著者 桜玉吉のおよそ正常ではない日常を面白おかしく描き上げられた実録日記形式の両作品は同著者によるライフワーク的な作品群の最新作となります。
桜玉吉とは?
1980年代頃よりイラストレーターとして活躍し、アスキーより刊行されている『ファミコン通信(現:ファミ通)』にて『しあわせのかたち』を連載開始し以降、漫画とイラストレーションで細々と活躍し知る人ぞ知るオモシロ漫画家が桜玉吉です。
日記による自虐的な人生の切り売り漫画
そんな桜玉吉による日記漫画の内容は実に波乱で、時に離婚をし、時に鬱を患い全く動けなくなり、時に起業し、時に株に手を出し、時に衝動で伊豆に家を買ったり、時に自分を追い込むために漫画喫茶に居住したりと全くもって衝動的です。
しかもそれらを惜しげも無く漫画の題材として消化し、その日常をさらけ出し続ける事を止みません。
その制作活動はまるで自身の”生存意義”を確認し続ける修業ではないかとも思えます。
そこには自身の感情が全て詰まっていて、今となってこの作品は桜玉吉本人以上の分身ではないでしょうか?
自らをさらけ出し続ける漫画家 桜玉吉による異常な日常を描いた日記漫画『日々我人間』『伊豆漫玉日記』いずれもオムニバス的展開ですのでどこから読んでも楽しめます。この作品、御一読の価値ありと思います!